シーバー病/セーバー病(子供の踵の痛み/成長痛)
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歩行時の違和感や跛行(びっこを引く)
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踵を押すと痛い(圧痛)
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運動後に悪化するが、安静で軽減
シーバー病のメカニズム|北大路東洋鍼灸整骨院
シーバー病(Sever病)は、踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)とも呼ばれ、主に成長期の子ども(特に10歳前後の活発な子)に多く見られる踵の痛みを伴う怪我です。
1. 成長期の骨端核と踵骨(かかとの骨)
子どもの骨は成長の過程で、「骨端核」という軟らかい部分から硬い骨へと変わります。
踵骨の後方には「骨端線(成長板)」があり、そこから骨が縦に成長します。
この骨端線は大人になるまで完全には閉じず、成長期の子どもに特有の構造です。
2. アキレス腱の牽引ストレス
アキレス腱はふくらはぎの筋肉から踵骨に付着しており、ジャンプや走行などの動作時に踵を引っ張る力が加わります。
成長期は骨の成長に筋肉や腱の成長が追いつかず、腱の張力が強まり、骨端線を繰り返し牽引することになります。
3. 繰り返される微細損傷と炎症
この牽引ストレスが繰り返されることで、骨端線の周囲に微細な損傷や炎症が起き、痛みが発生します。
特にサッカー、バスケットボール、陸上など、走ったり跳ねたりするスポーツを行う子どもに多く見られます。
シーバー病の原因|北大路東洋鍼灸整骨院
1. 成長期の骨と腱のアンバランス
成長期は骨が急激に伸びるのに対し、筋肉や腱の柔軟性や長さが追いつかないことがあります。
特にアキレス腱(ふくらはぎの筋肉から踵に付く腱)が骨端を引っ張り、踵の成長板(骨端線)に過剰なストレスがかかり、発生の原因になります。
2. 繰り返しの運動や負荷
サッカー、バレーボール、ランニング、ジャンプなどの激しい運動を繰り返すことで、
・アキレス腱が何度も踵を引っ張る
・踵への着地衝撃が繰り返される
・このような繰り返しの負担が、成長板に微小損傷を起こし、炎症や痛みを引き起こします。
3. 硬い地面や不適切な靴
硬いコートやアスファルトなどで運動をすると、踵への衝撃が大きくなります。
クッション性の低い靴や、サイズが合わない靴は衝撃吸収が不十分で、踵にストレスが集中し、成長板への負担になります。
4. 身体的特徴
扁平足や過回内足(かかとが内側に傾く足)は、アキレス腱や足底筋膜へのストレスが強くなりやすいです。
筋肉の柔軟性不足(特にふくらはぎの筋肉=腓腹筋やヒラメ筋の緊張)も原因となりやすいです。
シーバー病の施術|北大路東洋鍼灸整骨院
シーバー病は踵の骨端線の炎症や微細な損傷により痛みが生じます。
そのため、北大路東洋鍼灸整骨院では炎症・痛みを抑えるための超音波施術や、関連のある筋肉を緩めてあげる鍼灸施術で症状改善を目指します。
また、成長期の体の歪みが筋肉の硬さや疲労にも大きく関連し症状発生のリスクになるため、骨盤矯正で歪みを整えていきます。
Q&A|北大路東洋鍼灸整骨院
手術は必要になることはあるの?
基本的に手術は不要です。
保存的な治療(安静、ストレッチ、靴の工夫など)でほとんどのケースが改善します。
放っておくとどうなる?
重症化したり、長引いたりすることがあります。
かばった歩き方や姿勢の癖がつくと、他の部位(膝・股関節・腰)に負担がかかることもあるので、早期の対応が大切です。
ストレッチは本当に効くの?
ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)のストレッチは非常に有効です。
アキレス腱の牽引力を減らすため、予防・再発防止にも効果があります。